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水晶を使って波長変換デバイス作製
【ナノテク】発信:2003/09/26(金) 14:21:31
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物質・材料研究機構(岸輝雄理事長)物質研究所工学単結晶グループの栗村直主任研究員は、ニデックやニコンなどの民間企業と共同で水晶を巧に操作・制御して、レーザーなどの応用につながる波長変換デバイスを作製することに成功した。熱的、化学的に安定で量産技術も確立している水晶を材料に使った波長変換デバイスの作製は、応用範囲を大幅に拡げることになるという。
各種レーザー光の発生で必須の材料になる波長変換デバイスの材料には、強誘電体の分極反転構造を利用したタンタル酸リチウム系材料が主に活用されてきた。しかし、半導体加工分野での短波長化の要求をはじめ、光学素子評価のためのメンテナンスフリーな光源、安定性の向上など新しいデバイスへの要求が強い材料の一つになっている。栗村主任研究員はこれまで波長変換材料の探索・開発を進め、強誘電体単結晶に周期的な分極反転構造を施して変換効率を高める技術を確立し、今回、熱的、化学的に安定で、150nmまで透明な材料として古くから知られる水晶を材料に開発を進めた。
開発では、波長変換を可能にする位相整合を水晶で実現する技術に成功した。具体的には常誘電体の水晶に応力を加えて人工的なツイン(双晶)構造を作製することで、強誘電体と同様な分極反転構造を創り出した。また、偏光子を用いた光学系の実時間観察手法を新たに開発して、水晶でのツイン発展過程を検出することに成功し、印可応力の増大とともに成長ツインの数が増える様子を実時間で初めて観察できるするとともに、基板の選択でツインの精密制御が実現することを確認した。
これらの成功により栗村主任研究員らは、水晶で125μm周期の微細構造の作製に成功した。この周期ツイン構造にレーザー光を入射するという方法で非線形光学効果を利用した波長変換実験を行うと、波長1.06μmの赤外レーザーを532nmの緑色レーザーに波長変換できた。また波長変換の出力もデバイス長とともに増大し、ツインによる変換効率の増大も確認した。
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