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CNTと有機分子の複合新材料開発…東北大グループら
【ナノテク】発信:2003/10/08(水) 10:39:29
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東北大学金属材料研究所の竹延大志助手、岩佐義宏教授らのグループは、ソニー、都立大などと共同で、単層カーボンナノチューブ(SWNT)の電気伝導性を自在に制御できる技術を世界で初めて開発した。SWNT内部に有機分子を挿入して複合体を作製すると、電子の移動が空気中で安定に起こって電気伝導性を精度よく制御できたという。この成果は英科学雑誌『ネイチャー・マテリアルズ』の十月号に掲載される。
カーボンナノチューブ(CNT)は、電気的・機械的特性などに優れるほか、ナノスケールのデバイス作製が見込め、シリコンに替わる次世代エレクトロニクス材料になると期待されている。このため同グループは、次世代材料の確立に向け、これまで同材料で課題とされる安定性や電気伝導性の制御などの技術開発を進めてきた。今回、カーボンナノチューブの中でも単層のSWNTに注目し、有機分子をSWNT内部にドーピングする技術で電気伝導性の制御を目指した。
実験ではまず、レーザーアブレーション法でSWNTを作製した。さらに同材料をガラス管に入れた真空状態で、蒸気にした有機分子を封入した。有機分子には、フラーレンやテトラチアフルバレン、テトラシアノキノジメタンなど九種類を採用した。
その結果、p、n型のナノチューブをそれぞれ作製することに成功した。また内部にドーピングする有機分子の種類でp、n型の制御ができたほか、反応温度でドープする濃度を制御できることが分かった。特に、ナノチューブの内部空間を利用するため、指摘されていたn型チューブの不安定性も解決された。さらに大規模放射光施設SPring−8で得られたX線回折データから、チューブ内部の有機分子からカーボンナノチューブへのキャリアの移動が効率的に起こり、電気の流れが精度良く制御できることが確認された。
今回の成果は、空気中で安定な特性をもつ種々のナノチューブトランジスタを再現性良く作製できることを示している。次世代の半導体材料として現実味が帯びてくるとともに、やわらかく曲げられるコンピュータの開発なども見込めるとしている。
なお同成果は、科学技術振興事業団の戦略的創造研究事業の一環として行われた。
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