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テラヘルツ波放射を用いた集積回路診断技術の開発、理研
【ナノテク】発信:2004/02/23(月) 12:49:14
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理化学研究所(野依良治理事長)川瀬独立主幹ユニットの山下将嗣基礎科学特別研究員、川瀬晃道独立主幹研究員らは大阪大学と共同で、大規模集積回路(LSI)の診断技術に利用できるレーザーテラヘルツエミッション顕微鏡の開発に成功した。フェムト秒レーザーでLSIを走査して放射されるテラヘルツの振幅強度の分布から、回路内の電界分布を計測する仕組みで、集積回路の電気的欠陥や信号伝達経路の診断などに役立つという。
LSIの欠陥の抽出は、故障箇所を原子レベルで観察・成分分析する方法が採用されている。具体的には、透過型電子顕微鏡で構造を解析することになるが、超高分解能のため、観察可能領域が限定されるほか、電気的な欠陥を光学観察で明らかにできない場合があると指摘される。川瀬独立主幹ユニットは、光波と電波の谷間の周波数“テラヘルツ波”に注目して研究を進める中で、これまでLSI故障解析にテラヘルツ波が利用できることを提案、レーザーテラヘルツエミッション顕微鏡の開発を進めていた。
実験では、電圧印加された半導体表面にフェムト秒レーザーを照射すれば、数百ギガヘルツ〜テラヘルツ帯の広域な周波数成分を含む電磁波の放射が起こることに着目。まずLSIにモード同期チタンサファイアレーザーからのパルスレーザーを照射し、放射されたテラヘルツ波を開発した顕微鏡で検出することに成功した。さらに、低集積度の八ビットマイクロプロセッサーで放射されたテラヘルツ波を測定すると、分解能3μmの精度でLSI内の電界分布が反映された画像が得られたという。
また同顕微鏡を使い、汎用オペレーションアンプの断線などの故障解析を進めると、電界分布の異常でテラヘルツ波の放射分布像が大きく違うことが判明。同アンプ内の信号伝達経路の可視化技術も実現されることが分かった。
山下基礎科学特別研究員は「今後は、開発した顕微鏡の多層配線デバイスに適用するための技術改良や、空間分解能を向上する技術開発を進める」と語り、同技術の実用化を目指すとしている。
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