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高強度重イオンビーム発生成功、ガン治療装置小型化へ
【その他】発信:2004/09/16(木) 11:47:04
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理化学研究所および東京工業大学の研究グループは、放射線医学総合研究所の協力の下、重イオンをプラズマ状態のままRFQ型加速器に入射し加速する方法を開発。これを用い炭素イオンでは世界記録となる加速電流50mA(ピーク時)を達成することに成功した。この成果は重イオンガン治療装置や半導体製造装置の大幅な小型化やコストダウンにつながるものと期待される。
重イオンは、電子と混在する状態であるプラズマを発生させることにより生成され、これに高電圧をかけて取り出される。これまでは一般的に高周波によって発生したプラズマ磁場によって閉じ込めるECRイオン源が使用されている。同グループでは、RFQ型加速器の入り口部分に隣接する領域にプラズマ発生ターゲットを配置し、発生したプラズマからイオンを引き出さずに、プラズマのままRFQの入り口までプラズマの断熱膨張速度を利用して輸送することに成功した。これにより従来の重イオン装置と比較して100倍以上の輝度をもつ重イオンビームを引き出すことができたという。しかも、重イオンはプラズマ状態を保ったまま輸送されるためビーム損失もなく、輸送距離も短いためイオンが電子と再結合する確率も小さくなり、高い電荷数を得やすい。
現在実用化されている重イオンによるガン治療装置は、発生できる重イオンの強度が限られていることから円形加速器に入射する行程を30回以上にわたって繰り返し、必要とされる粒子数を蓄積した後加速しなければならない。
開発に携わった理研中央研究所延與放射線研究室の岡村昌宏先任研究員の話
「開発した発生装置を使えば、一回の入射行程で必要とされる粒子数を供給でき、運転もかなり単純化されるだろう。また周回ビームの断面積も従来の方式に比べて数分の一以下に縮小が可能で、ビーム断面積が小さくなれば電磁石の大きさや電源も数分の一することができるたけに、1台100億円といわれるガン治療装置の建設コストの大幅なコストダウンにも寄与する」。
放射線医学研究所でも重粒子線ガン治療装置のコンパクト化のための設計、要素技術開発を進めているが、その関係者は「我々としては、ECRイオン源を利用した開発に取り組んでいるが、今回の成果についても大いに注目している。ただ、医療に使う場合、ビームを安定に、しかも一ヶ月なら一ヶ月という長時間発生させなければならない。その点を今後どのようにクリアーしていくかがカギとなろだろう」としている。
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