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成人T細胞白血病発症機序、花細胞形成の仕組みを解明
【バイオ】発信:2005/11/11(金) 00:29:51
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〜新しい治療法開発に期待、東京理科大学辻氏ら〜
東京理科大学再生工学研究センター(友岡康弘センター長)の辻孝助教授らは、京都大学、(財)慈愛会などと共同で、成人T細胞白血病の発症に関与する機序の一端を解明した。遺伝子異常の解析から、診断マーカーになっている花細胞が形成される仕組みを明らかにした。同白血病に特有な形態的な異常と細胞の異常増殖との原因が一致しており、この成果から新たな治療法の開発につながる可能性もあるという。全米科学アカデミー紀要『PNAS』に10月18日、掲載された
成人T細胞白血病は世界で2千万人もの感染者がいると推定されている。潜伏期間が40年以上と長く、発症率も低いことなどから発症プロセスは不明な点が多い。ウイルス感染を起因に複数の遺伝子異常が関与するといわれており、辻助教授らは今回、同白血病の診断マーカーになる細胞核が変形して花びらのようになった花細胞に注目した。 実験では、花細胞の形成過程を遺伝子異常の観点から調べた。患者のT細胞やモデル動物を使って検討を進めた結果、T細胞の免疫応答を活性化するイノシトール脂質系シグナルを抑制する酵素のPTENおよびSHIPが発現低下していた。これにより花細胞では活性化シグナルが過剰亢進していることが分かった。
さらに、この過剰亢進が細胞核内の細胞骨格になる微小管の制御を破綻させることを発見。微小管の異常により花びらのような核をもつ花細胞を形成していることも確認した。T細胞の異常な増殖も認められ、これらの遺伝子異常が白血病の発症と深く関与していることが示せたという。
花細胞は同白血病に特徴的な形態で、辻助教授らは今回、初めてその遺伝子背景に迫ることに成功した。成人T細胞白血病の発症プロセスの一端を解明したことにより、新たな治療法の開発などにもつながることが期待されるとしている。
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