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ゲンジボタルの発光現象、色の秘密を構造科学で解明
【その他】発信:2006/04/13(木) 01:16:22
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〜ルシフェラーゼの結晶解析、理研中津氏ら、京大と共同
理化学研究所播磨研究所メンブレンダイナミクス研究グループの加藤博明チームリーダー(京大教授)らは、京大化学研究所と共同で、ホタルが黄緑色に光る仕組みを構造科学的に初めて解明した。SPring−8で調べたところ、発光物質を包み込む酵素の3次元構造が少しでも違うと発光する色が違ったり、光らなかったりした。生物にならった効率的な発光システムの設計につながる成果で、英科学誌『ネイチャー』に3月16日、掲載された。
ホタルの発光は、体内にある酵素のルシフェラーゼとATPとを使って発光物質のオキシフェリンにエネルギーを与える仕組みで光らせている。そのエネルギー変換効率は90%にものぼり、この発光ダイナミクスの解明が新たな発光システムを設計できると期待されている。中津連携研究員らは、ルシフェラーゼの活性部位の構造変化と発光色との関係に注目。生体内のオキシルシフェリンとよく似た有機化合物を設計し、発光メカニズムを調べた。
実験では、同化合物とルシフェラーゼとの複合体状態で結晶を作り、SPring−8で立体構造解析をした。その結果、オキシルシフェリンを包むルシフェラーゼの288番目のイソロイシンが、発光の前後で3次元で動くことでエネルギーが伝わって黄緑色に発光することが分かった。
さらに、この288番目のアミノ酸をバリン、アラニンなど炭素鎖の短い分子鎖アミノ酸に代えると、3次元的な動きが少なくなって赤色に発光した。286番目のアミノ酸がセリンからアスパラギンに変わり、従来から赤色発光すると知られるルシフェラーゼ変異体の構造解析でも、288番目のアミノ酸の動きが少なくなっていたという。 これにより、288番目のアミノ酸の動きと発光色の関係が分かった。エネルギー変換効率の違いなどは今後の研究課題になるが、化学エネルギーを光エネルギーへと変換する仕組みの解明により、生物に基づいた新たな発光システムを人工的に設計できる可能性ができきた。加藤チームリーダーは「省エネタイプのバイオナノマシンにつながる成果だ」と強調している。
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