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ナノ加工を低コストで実現、卓上型の加工装置を開発
【ナノテク】発信:2006/04/18(火) 11:55:26
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〜ナノ切削のリアルタイム観察にも成功〜
産総研近接場光応用工学研究センターのスーパーレンズテクノロジーチーム(中野隆志研究チーム長)は、パルステック工(株)(木下達夫社長)と共同で、半導体レーザーを用いた可視光レーザーリソグラフィー法と熱非線形材料を組み合わせた、卓上型のナノ加工装置の開発に成功した。今春頃からプロトタイプ機の出荷を予定している。
また、産総研先進製造プロセス研究部門ファインファクトリ研究グループの芦田極研究員、富山大の森田昇教授、高野登助手は、走査型電子顕微鏡(SEM)内で動作するナノ機械加工システムを開発し、単結晶シリコンを被削材として、ナノスケール切削が進行する過程を動画で撮影しリアルタイム観察するのに成功した。
パルステック工業と共同して新開発したナノ加工装置は、光を直接使わず、光の生み出す熱分布を利用した微細加工技術である。これは産総研の熱リソグラフィー技術と、パルステック社の光ディスク関連技術を融合させて実現した。この加工装置は、従来の同等機に比べ1/4の低コストで、光ディスクサイズ(直径12cm)の大面積な領域に、50nmのナノ構造物を高速作製できるのが特徴である。装置は卓上型であり、極めて取り扱いやすくコンパクトサイズだ。
今回の加工装置の実現により、光リソグラフィー法や電子線リソグラフィー法など、高価な大型装置でしか実現できなかったnmサイズの微細加工が、低価格かつ誰もが簡単に取り扱えるコンパクトな機器で行えるようになる。そのため、フォトニック結晶や光反射防止構造などの微細構造を用いた光学デバイスの低価格化や、ナノテク技術への応用に弾みがつくと見られる。
この技術を使えば、例えば無反射型デジカメレンズや、プロジェクションテレビが低コストで供給できるようになり、高性能・低コストの物作り技術復活に貢献できると産総研では期待している。
一方、富山大と開発したSEM内で動作するナノ機械加工システムは、原子間力顕微鏡(AFM)の機構を利用したもので、独自に開発した加工用カンチレバーを工具として使用する。カンチレバー先端の切れ刃に負荷する接触荷重を変えることにより、1から100nmの範囲で切込み深さを制御し、ナノスケール切削を行う。切れ刃先端部をSEMで拡大観察し、ナノスケール切削の様子を動画記録することができる。
現在、AFMを利用したナノ機械加工が実用化開発段階に入っているが、加工の進行過程を把握できず、最適な加工条件を見つけるのも手探り状態であった。
今回の新技術は、加工過程の直接観察により極めて密度の濃い情報が得られることから、産総研などでは、ナノ機械加工における材料除去メカニズムの解明や、最適加工条件を探索するための強力なツールになると見ている。また、SEM内で動作するナノ機械加工システムの開発は、ナノインプリント等に用いるナノ金型の修正加工などに応用可能で、ナノサイズの微細加工技術の実用化開発に拍車をかけるものだとしている。
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