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植物細胞分裂、しきり板形成制御に直接関与するタンパク質同定
バイオ】発信:2006/04/26(水) 00:40:24  

〜名大町田教授ら〜

  名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻形態統御学講座の町田泰則教授、笹部美知子研究員らは、兵庫県立大学の園部誠司助教授と共同で、植物の細胞分裂の最終イベントにあたる細胞板(しきり板)の形成制御に直接関わるタンパク質を同定した。微小管結合タンパク質のMAP65で、酵母からヒトまで保存されている。

  細胞分裂の最終段階が種を超え、MAP65のリン酸化による調節で進む可能性を示す成果で、米科学誌『ジーンズ・アンド・デベロップメント』に4月15日、掲載される。

  植物細胞と動物細胞との細胞分裂は特に、1つの細胞が2つに別れる最終イベントで様相が異なる。酵母は出芽、植物細胞はしきり板を形成する一方、動物細胞はくびれを形成する。植物細胞での研究では最近、町田教授らが、しきり板の形成が細胞分裂後期で働くMAPキナーゼおよびキネシンの複合体により制御されることを同定した。今回、これを発展させ、しきり板の合成・分解機構を詳細に調べた。

  実験ではまず、この複合体の直接の標的分子を調べ、試験管内および細胞内の解析から、MAP65を同定した。特に、MAP65の579番目のスレオニン残基がリン酸化されていることも発見した。細胞分裂後期の段階から細胞の中央部に集まり、しきり板形成の準備をしていたという。

  さらに、MAP65がリン酸化されると、しきり板形成に関わる微小管の分解に機能することを発見。細胞板は微小管上に形成されるが、細胞の中心部から伸びて2つの細胞に分裂するためには、微小管が分解され、新たな微小管を合成し、細胞板を伸ばすという作業を繰り返す必要があり、MAP65がこれらの作業を直接制御していることが分かった。

  リン酸化酵素を中心に制御が行われる細胞分裂で新たに、MAP65がしきり板の形成に直接関与することを示した成果。特に、MAP65とよく似たタンパク質はヒトから酵母まで保存されており、町田教授は「植物の細胞板の形成、動物でのくびれの形成、酵母の出芽など分裂の様式がそれぞれ違っても、本質的に同様なシステムが備わっている可能性を示している」と述べている。

  なお、この成果は生物系特定産業技術研究支援センターの基礎研究推進事業から創出された。



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