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鉄の鱗で身を守る巻き貝、海洋機構生態に一部解明
【その他】発信:2006/04/28(金) 10:56:28
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鱗が硫化鉄でできている世界で一種類の巻き貝「スケーリーフット」の生態の一部が解明された。海洋研究開発機構、産業技術総合研究所、新江ノ島水族館、東京大学の共同研究グループは、今年2月、有人潜水調査船しんかい6500と支援母船よこすかで、インド洋中央海嶺の深海底にある熱水域でスケーリーフットを観察、さらに船上に持ち帰っての水槽飼育に世界で初めて成功した。
南緯25度19分22秒、東経70度02分37秒、モーリシャス島から東南東に船で2日ほど進んだところの深海底にある熱水活動域、かいれいフィールド。その中でも水深2422mのもんじゅチムニー(煙突形の海底熱水鉱床)。スケーリーフットは地球上でそこにしか生息していないことが今回確認された。2001年にスケーリーフットを発見したアメリカチームは、かいれいフィールドにあることしか確認しておらず、しかももう一つのエンドモンドフィールドの調査は数日間行っただけだった。今回は、両フィールドの詳細な調査を行い、他のチムニーにはスケーリーフットはいないことが分かった。最も近いものは5m程度しか離れていない。
スケーリーフットは鱗を拡げてチムニーに強く付着して、捕食性のエビやカニなどから身を守っていることが分かった。同じ生息域にいるアルビン貝はスケーリーフットの上に重なるように生息しており、その棲み分けの様子も分かったという。また、採取されたスケーリーフットは船上で1週間は90%の確率で飼育することができたが、徐々に酸化して赤くなり、2週間で全滅したという。再度、採取したものを日本まで運ぼうとしたが、輸送途中で死んでしまった。
スケーリーフットの生息温度は5度Cで、アルビン貝の生息温度20〜30度Cに比べて低い。ちなみに海水温は1.6度C、吹き出している熱水の温度は360度Cでその周辺には様々な温度層がある。なぜ、もんじゅチムニーにしかスケーリーフットがいないのかは分かっていない。しかし、今回の船上飼育でスケーリーフットとその共生細菌からなる共生システムのエネルギー源、栄養メカニズムなどの様々な実験が行われた。
産総研深部地質環境研究センターの鈴木庸平研究員は「今回採取したサンプルと船上実験の解析を進め、硫化鉄の鱗がどのように形成されるか、共生細菌との共生システムなどについて明らかにしていきたい」と話している。
なお、スケーリーフットの標本は3月31日から新江ノ島水族館で公開されている。
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