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細胞内に侵入後のウイルス認識機構解明
【バイオ】発信:2006/05/16(火) 09:24:03
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〜インフルエンザウイルスなどを見分け反応/阪大審良氏ら〜
大阪大学微生物病研究所の審良静男教授らは、京都大学と共同で、ウイルスが細胞内に侵入した後の生体内の免疫反応惹起システムの一環を解明した。2種類の細胞内タンパク質がそれぞれ、侵入ウイルスの種類に応じてセンサーの働きをしていることが分かった。一端、細胞内に侵入したウイルス群にも、その種類に応じた免疫応答をする生体機構を証明し、ウイルスの種類に応じた感染予防、治療技術の開発につながる。英科学誌『ネイチャー』電子版に4月9日、掲載された。
生体は通常、ウイルスの侵入を細胞膜上にあるToll様受容体(TLR)で感知する。ただウイルスが細胞内に侵入した後では、このセンサー機能は役立たない。これまで細胞内に侵入した外敵に応答するタンパク質として「RIG−T」および「MAD5」が知られるが、これらの役割分担など詳細な機能は分かっていなかった。審良教授らは今回、これら2種の細胞内タンパク質の役割を深く究明することにした。
実験では、それぞれのタンパク質を欠損したマウスを作製した。様々なウイルスを人為的に感染させ、その免疫応答を調べた結果、RIG−T欠損マウスは、センダイウイルス、インフルエンザウイルスなど数多くのRNAウイルスに対する応答が著しく低下した。その一方で、MAD5欠損マウスの免疫応答では、心筋炎、脳脊髄炎などの原因になるピコルナウイルス科のみで低下が確認され、ウイルス感染時の役割分担が明確になった。
特に、MAD5は特殊な2本鎖RNA構造を認識しており、従来とは違う認識様式で見分けていることが試験管内の実験から分かってきた。外敵の種類に応じた自然免疫反応の惹起を、効率的に促すシステムの多様性を示す成果になったという。
また、ピコルナウイルス属がポリオウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルスなどヒトと深く関連するウイルスのため、これらに関連する疾患への特異的な予防法、治療法の開発に寄与できる可能性もある。審良教授は「MAD5の認識機構を詳細に解析することで、自然免疫の複雑さを明らかにしていく」と述べている。
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