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超伝導の低消費電力ルータ、NEDOが実現性を立証
【IT】発信:2007/04/05(木) 08:35:29
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〜世界初のLAN動作実験に成功〜
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)は、超伝導スイッチを使ったLANシステムの動作実験を行い、複数のパソコン間をつないだ画像伝送に世界で初めて成功した。この成功で、超伝導スイッチを搭載した実用的な超低消費電力大容量ルータの実現が可能であることを立証したとしており、同技術をさらに発展させ、2015年頃に、実用レベルの超伝導・光・半導体ハイブリッド・ルータの実現を目指したい考えである。
インターネット、ブロードバンドの普及で、基幹系通信トラヒック量は爆発的に伸び、それに伴う消費電力増大の問題が次第に顕在化してきた。NEDO技術発機構電子・情報技術開発部の富田健介部長は「現在のLSIを用いたルータのままでは、全ルータの電力消費量が2010年には年間200億kWhを超えてしまう。LSIの低消費電力化が進んでも、2020年には年間100億kWhを超える」という試算を示し、半導体LSIの限界と高度情報化に伴う電力消費増大を指摘している。
現在主流のシリコン系のCMOS半導体に比べ、超伝導デバイスは100倍高速で、消費電力も1000分の1である。また、半導体以外では唯一、多数の素子を1チップに集積化してLSI化できることも実証済みである。そのためNEDOでは、ニオブ系低温超伝導デバイスを開発し、ルータなどへの適用を検討。その有用性を実証して今回の成果に結びつけた。
利用した超伝導デバイスは、SFQ(単一磁束量子)回路で構成したもの。金属超伝導体であるニオブでリングを作ると、磁束をその中に閉じ込めること(磁束の量子化)ができる。その量子化された磁束の最小単位がSFQである。このリングの中にSFQが1個ある状態を論理「1」とし、SFQがない場合を論理「0」として演算回路が構成できる。
今回は、このSFQ回路を用いて4×4スイッチチップを開発。これを実際に4台のパソコンとつないでLANシステムを構築し、動画像の転送・表示を実現することに成功した。これにより、実際にこの超伝導スイッチが、毎秒40Gビットのデータを処理できるルータとして機能することを確認した。
このシステムの最大のネックである、超伝導を実現するためのデバイスの低温冷却についても、今回はボタン一つで起動できる冷凍機を開発した。ニオブは4K(マイナス269度C)で超伝導状態になるため、その冷却にはヘリウムを用いるが、超伝導や極低温に精通した研究者でなくても扱えるシステムとしているのが特徴である。
今回、NEDOの委託により超伝導スイッチ・プロトタイプシステムを開発した、(財)国際超電導産業技術センター超電導工学研究所低温デバイス開発質の日高睦夫室長は「100テラビット級ルータ用スイッチを実現するには、半導体LSIなら消費電力320kW、重量22トンの規模になる。しかし、SFQスイッチが実現すれば10kW、200kg規模に大幅低減できる」と述べ、SFQ超伝導デバイスによるルータ実現の有用性をアピールしている。
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