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DNA複製と同期、遺伝情報保護するヒストン
バイオ】発信:2007/05/29(火) 01:02:25  

  ヒストンは、非常に長いDNAを巻き取り、DNAを安定に存在させている。細胞増殖でDNAは複製されるため、ヒストンも2倍に増えるのだが、その仕組みは分かっていなかった。東京工業大学大学院生命理工学研究科の半田宏教授らの研究グループは、DNAの複製のタイミングに合わせてヒストンが増える仕組みを明らかにした。Molecular Cellに5月11日掲載された。

  遺伝情報の担い手であるゲノムDNAは、非常に長いひも状の構造をしている。人間の身体を構成する細胞の大きさは、20μm程度だが、その中には、一本に引き延ばすと2mにもなるDNAが収められている。DNAは、そのままでは切れたり、傷ついたりする可能性があるが、糸巻きのような働きをするヒストンがDNAを巻き取り、コンパクトかつ安定にDNAを保護している。

  細胞が増殖・分裂する過程でDNAは複製されるが、これに合わせてヒストンも増えなければならない。実際、DNAの複製のタイミングに合わせてヒストンが2倍に増えることが知られているが、その仕組みはよく分かっていなかった。

  ヒストンは、転写、プロセシング、翻訳という3つの工程を経て作られる。研究グループは今回、ヒストンが必要な時期になると、それまで休止していた転写とプロセシングの工程が一致団結して効率的に進むようになることを突き止め、ヒストンの合成に関わる細胞内の因子(NELF、CBC、SLBP)を同定した。さらに、今回見つかったヒストン合成経路に異常が生じ、ヒストンの合成量が低下すると、細胞は正常に増殖・分裂することができなくなることもわかった。

  今回の発見により、遺伝情報が適切に収納、保護され、安全に子孫へと受け継がれる仕組みの一端が明らかになった。



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