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大学のスパコン、民間企業が直接利用
【IT】発信:2007/08/27(月) 10:11:43
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大学の保有するスーパーコンピュータを民間企業が直接利用できる初の試みがスタートする。文部科学省の『先端研究施設共用イノベーション創出事業(産業戦略利用)』の中で、スパコンを活用してイノベーション創出を目指す東京工業大学のプロジェクトと東京大学を中心とする旧7帝大の取り組みが始まった。
東京工業大学では、アジア圏で最も高い性能を持つ、スパコン『TSUBAME』(85テラフロップス)の年間計算能力のうち13%程度を民間企業に無償で提供する。プロジェクト名は、『みんなのスパコン・TSUBAMEによるペタスケールへの飛躍』。一般的なPCソフトを従来の数十倍から数百倍の速度、規模で使用できる。
流体構造解析や計算化学手法による創薬の戦略分野に加え、次世代金融アプリケーションの開発や流通・サービス業等の新たな分野の課題へも提供する。使用割合は戦略分野7割、新規利用分野3割。今年度は合計16件程度(戦略分野4件、新規分野12件程度)の課題を採択する予定で、年に2回(4月、9月※本年度は7月、9月)利用提案を募集する。あわせて、スパコンを扱うことができる計算数理科学者の育成を目指す、学内のグローバルCOEプログラムと連携するという。
東京大学を中心とする北大、東北大、名古屋大、京大、阪大、九州大は、各大学が所有するスパコンとシミュレーションソフトウェア等を利用支援サービスと共に無償で民間企業に提供する。プロジェクト名は『先端的大規模計算シミュレーションプログラム利用サービス』。
現在、7大学の総計算能力は99テラフロップスだが、来年度には約300テラフロップスに増強される予定だ。また、スパコンを利用したことない民間企業を支援するため、各大学と利用企業の間に入りアプリケーションや使用方法などのサービスを提供する組織・ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)を設置する。
各大学のスパコンの得意分野に合わせ、ライフサイエンスやものづくり技術などの戦略分野や、これまでスパコンを利用したことない分野を対象に課題を募集する予定。9月14日締切で、およそ2ヵ月後に2次募集も行うという。詳細はホームページ(URL)まで。試作等が済むまで利用料は無料、戦略分野では最大2年間、新規利用分野は最大1年間利用できる。計算シミュレーションによるものづくりの企業への浸透、スパコンの新たな民間利用を促進していくという。
今回の試みは、大学の『知の社会還元』の一環。ユーザーのほとんどが大学等の研究機関であるスパコンを民間にも広く開放することで、イノベーションの創出と共にスパコンの新たな可能性を見い出していくことになるだろう。また、大学自身の財政基盤を強化するため、今回のプロジェクトで民間ユーザーの掘り起こしを図り、将来、有料化した時の自己収入源を確保するという狙いもある。
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