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アジア地域のNOx排出量 ここ20年で3倍
【その他】発信:2007/11/20(火) 23:07:11
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国立環境研究所と海洋研究開発機構などの研究グループは、アジア地域における1980年から、排出シナリオを設定した2020年までの大気汚染物質の排出量を世界で初めて算定した。アジア地域の窒素酸化物(NOx)排出量は、1980年から2003年の間で約3倍に増加、今後も増え続ける可能性があるという。欧州地球科学連合の大気化学物理誌『Atmospheric Chemistry and Physics』に掲載された。
近年、日本でも光化学スモッグの原因となる光化学オキシダント濃度が増加し、市民生活に大きな影響が出ている。アジア地域の急速な経済成長に伴い大量に放出される大気汚染物質が原因と考えられているが、汚染物質の定量的な動向は明らかになっていなかった。
研究グループでは、アジア地域(アフガニスタン以東の24カ国)の燃料消費量や工業生産量、人口などの統計データや排出規制動向等をもとに、大気汚染物質や温室効果ガスの排出量を発生源や燃料、地域別に計算したデータ・REAS(リース)を開発した。
REASによれば、2000年度のアジア地域のNOx排出量は年間2730万トン。中国がその65%を占め、発生源の約8割が火力発電所や工場、自動車からの排出だった。1980〜2003年の燃料消費量は2.3倍に、NOx排出量はアジア全体では2.8倍、中国は約4倍に増加したという。
さらに、2010年と2020年の排出シナリオを設定しNOx排出量を予測。最大排出国である中国については、排出量が最も増加する現状推移型と環境対策等を適度に進める持続可能性追求型、環境対策を強化して排出量を最も少なくする対策強化型の3シナリオを、その他の国は国際エネルギー機関(IEA)のエネルギー需要予測(基準シナリオ)に基づき排出シナリオを設定した。
中国のNOx排出量は、指標の2000年と比べ2020年には、持続可能性追求型では1.4倍、現状推移型では2.3倍に増加。対策強化型だけが指標年より減少するが、指標年以降の排出状況から判断すると現在のNOx排出量は、2010年の現状推移型の予測値に近く、2020年には予測値を上回る可能性があるという。また、アジア地域の排出量は、中国がどのシナリオでも指標年より増加する予測値になった。
アジア地域は、大気汚染物質が世界で最も多く排出され、なおかつ増加している。この全球的な問題を解決するためには、今回の研究成果のような大気汚染物質の明確なデータが必要とされる。(科学、10月26日号10面)
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