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3次元MMICを実現、集積度を従来の20倍向上
【IT】発信:2008/01/07(月) 10:06:09
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〜3mm角1チップに30回路〜
NTTの未来ねっと研究所は、準ミリ波帯の無線機に用いられるアナログ高周波回路のMMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)について、従来よりも20倍も集積度を向上させた「高集積3次元MMIC」を開発した。
これは、従来のMMIC上に多層の誘電体と金属配線を設けて回路を立体化することで、デジタル回路に比べて集積化が難しいアナログ回路のMMICを、高集積化することに成功したものである。準ミリ波帯無線機がIC数個で作製できる技術で、装置の小型化・低コスト化につながる。NTTでは数年後には実用化させたい考えだ。
ブロードバンドネットワークの最後の加入者アクセス部分において、光ファイバの敷設が難しい場所などでも容易に構築できるFWA(固定無線アクセス)機器や、衛星搭載用ミリ波機器などに応用可能である。 ブロードバンドの普及にともなって、加入者のアクセス部分を光ファイバでなく、高速なデータ伝送が可能な高速無線アクセス技術が注目を集めている。
これは、波長がmm単位の手前の準ミリ波帯(18〜30GHz程度)や、さらに短いmm単位のミリ波(30〜300GHz)帯を用いた、非常に高い周波数帯を用いた無線技術である。こうした高周波数帯の信号は、波長が非常に短いために、無線機器に使用している回路の特性に影響を与えることなどがあり、扱いが難しく、装置の小型化や低価格化がこれまで困難であった。そこで、準ミリ波帯等の信号を集積回路内部で処理できるよう、高周波部の高集積化が求められていた。しかし、そうした回路として使われるMMICはアナログ回路であり、小型・集積化が難しかった。
未来ねっと研究所の山口陽・主任研究員らが開発したのは、このMMICについて、平面回路を立体化することで、単位面積辺りの集積度を格段に高める技術である。MMIC回路の上に、多層の誘電体と金属配線を設けて3次元構造としたNTTの独自技術だ。
具体的には、薄型マイクロストリップ(TFMS)伝送線路の間隔を従来の1/10に短くしたり、伝送線路を上下に多層化(中間層にグランドを設けて上下層を電磁的に分離)して面積を削減した。また、縦方向の電磁結合を利用して、信号分配機の結合線路を小型化した。さらに、コイルの働きをするインダクタ多層化して、従来の約1/3サイズで実現した。
これらにより、約30回路で構成している高周波送受信部を、3mm角の1チップに集積化した。同様にこの技術を用いて、逓倍器、増幅器も2.3×1.1mmの1チップに集積化することができた。
その結果、従来方法で作製された60GHz帯(波長5mm)のMMICが2チップ合計で面積約46平方mmであったのに対し、ほぼ同じ機能を実現した26GHz帯(波長12mm)の3次元MMICでは、2チップ合計面積が12平方mmと従来の約1/4まで縮小できた。周波数帯が異なるので単純比較できないが、これを波長で正規化すると集積度は従来の約20倍にもなるという(山口主任研究員)。また立体化するため回路の厚みは出るが、10μm程度の厚さであり問題はないとしている。(科学、12月21号1面)
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