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フラーレンで超撥水素材
【ナノテク】発信:2008/03/03(月) 09:18:49
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物質・材料研究機構ナノ有機センターの中西尚志主任研究員らの研究グループは、炭素系ナノ材料であるフラーレンを用いて、表面にナノサイズのフレーク構造を持つ微粒子を作製、、それを基板上に敷き詰めた薄膜が水をはじく超撥水性機能を持つことを発見することに成功した。これまでフラーレンが撥水性材料として応用された例はなく、高力学耐久素材、光電子材料をしての利用が期待される。
フラーレン微粒子は、3本のアルキル鎖(脂肪族炭化水素からなるCnH2n+1で、鎖のような構造を持つ)を置換基として導入したフラーレン化合物を溶媒中で自己組織化(分子間相互作用)させることで創られた。この微粒子の薄膜に水滴を垂らすと、蓮の葉のように水をはじく現象が観察されたという。その際の水の接触角は152度。この超撥水膜は、大気中100℃に36時間以上曝されても、フラクタルな表面形状、超撥水性に変化は見られなかった。しかも、アセトンやエタノールなどの極性有機溶媒や酸性、塩基性水溶液に浸しても接触角の変化はなく、非常に優れた耐久性を持つことが分かった。しかも、クロロホルム、トルエンなどの非極性溶媒で簡単に溶解でき、回収も可能だ。
この研究成果は、ナノカーボンに代表される材料科学と、分子の組織化による材料創製という最先端科学の融合によってもたらされた。さらには材料のリサイクル問題にも配慮できるだけにソフトマテリアルとしての可能性を大いに秘めている。同グループでは「ただ単に撥水性ポリマーを創ったというのではなく、フラーレンなので電気的性質(光電効果)でたりするため、水をはじくと同時に、光が当たった時に電気をだすといった機能を生かせればと思っている。またある光を当てるとくっつく(重合)ので、コーティングした後に光を当てるとかなり安定なものができる可能性がある。太陽電池への応用ばかりか医学分野(抗菌性材料等)の開発にも道が開けるのでは」としている。(科学、2月1日号1面)
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