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高温度標準の新技術実用化、2500度Cまで
その他】発信:2008/05/28(水) 23:07:26  

〜温度校正の新サービスを開始〜

  産総研計測標準研究部門の山田善郎・主任研究員(温度湿度科放射温度標準研究室)は、独自技術を用いた新しい高温度標準の実用化に成功した。これにともない、産総研では1100度Cから2500度Cまでの高温域で、5種の温度定点による校正サービスを4月から開始した。同サービスにより、従来困難であった現場レベルでの精度管理アップが可能となる。

  実用化に成功した温度定点は、産総研独自の金属ー炭素共晶を利用した温度定点で、1999年に「次世代高温度標準」として産総研が提案したもの。今回、産総研が世界に先んじて実用化に成功した。

  産総研では、これまで24ケルビン(マイナス249度C)の低温から、2000度Cの高温域まで、国際合意された1990年国際温度目盛(ITS−90)に基づいて、温度計の校正サービスを実施している。

  しかし、ITS−90温度目盛における定義定点の最高温度は銅点(1084.62度C)であり、ユーザーからはこれ以上の高温域でも温度計の精度管理向上を可能にする技術の開発が求められていた。

  1100度C以上の温度定点が実用化できなかった理由は、純金属の融点・凝固点測定のために金属を入れるグラファイト製るつぼ容器が高温下で溶け出し、るつぼ内部の純金属を炭素で汚染するからであった。そこで、産総研は純金属の代わりに金属ー炭素合金を使い、この問題を解決した。

  産総研はこのような「金属−炭素共晶点」として、鉄−炭素共晶点からレニウム−炭素共晶点まで、9種類の金属−炭素共晶について性能を実証した。これらのうち、今回校正サービスを行うのは、鉄−炭素共晶点(1153度C)、コバルト−炭素共晶点(1324度C)、パラジウム−炭素共晶点(1492度C)、白金−炭素共晶点(1738度C)、レニウム−炭素共晶点(2474度C)の5点。この実現により、約2500度Cまでの温度域をカバーする、温度定点の校正サービス体系が完成する。

  産総研では現在、2750度C付近の温度定点を開発中であり、将来的には校正サービスの温度域をさらに高温域へ拡張していく予定だ。(科学、5月16日号5面)



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