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研究開発力強化法案、議員立法で提出
その他】発信:2008/06/16(月) 08:47:32  

  欧米だけでなく中国やインドなどBRICs諸国が研究開発に国を挙げて取り組んでいる中、立ち後れていた日本だが、5月29日、衆議院内閣委員会に研究開発力強化法案が議員立法で提出され、審議が始まった。国の資源配分から研究成果の発展に至るまでの研究開発システムの各所に存在する障害を除去し、会計制度の柔軟な運用や人材の流動化、基盤の強化を図ることで、日本の研究開発力を強化する。今国会中の成立を目指す。

  21世紀はイノベーションの時代であるというのは、もはや世界の共通認識となっている。そうした中、米国では競争力強化法が成立し、予算増による研究開発の推進だけでなく理数教育の強化を図っている。英国では、イノベーション・大学・技能省を設立し、人材育成、科学技術、イノベーションを一貫して担う強力なイノベーション推進体制を整備している。また中国でも、科学技術進歩法を改正し、科学技術を第1の生産力と位置づけ、研究投資の増額やハイリスク研究の推進、企業主導のイノベーションシステムの構築などを進めている。

  一方、日本を見てみると、科学技術基本法と科学技術基本計画があるものの、行政改革や財政縮小路線の継続によって、必ずしもイノベーション創出のための体制が十分整備されているとは言えないのが現状であろう。そこで今回の法案では、国による資源配分から研究成果の展開に至るまでの研究開発システム改革を行うことで、公的研究機関、大学、民間も含めた国全体の研究開発力を強化し、イノベーションの創出を図ることで、日本の競争力を強化する。

  現在、研究人材の流動性の少なさ、単年度主義など会計制度の制約、予算・人員の一律削減や自己収入の扱いが研究開発独立法人でも他の独法と同じ扱いになること、物品や収益の扱いに係る制約などが、研究開発システム上の障害となっている。

  法案では、こうした障害を解消するため、人事交流の促進、会計制度の柔軟な運用、優れた人材の確保、弾力的かつ機動的な予算の投入、外部資金取得促進、物品・収益の扱いの改善などについて規定している。

  例えば、各種公募型研究資金の統一的な使用基準の整備、研究開発等に係る経費を翌年度に繰り越して使用できるようにすること、研究開発成果の国外流出の防止、未利用成果の積極的な活用などを、国や研究開発法人、大学等に求めている。また、人材の活躍環境の整備など、研究開発等の推進を支える基盤を強化するため、理数教育の強化、人材の流動性の促進、国際交流の促進、女性等の能力の活用などの施策に国として取り組むことを規定している。

  さらに、研究開発システムの改革に関する内外の動向、多様な分野の研究開発の国際競争水準(ベンチマーク)、ハイリスク研究、サービスサイエンス等に係る調査研究を行い、研究開発を行うにふさわしい体制の在り方等について総合科学技術会議で検討することを規定。その結果を踏まえて、法律施行後3年以内に法の見直しなどを行う。(科学、6月6日号1面)



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