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大学附置研等の改編必至、学術研究の推進体制示す
【その他】発信:2008/06/20(金) 13:36:02
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国立大学法人の次期中期計画期間となる平成22年度から、附置研究所や研究センターへの財政的な支援は全国共同利用型のものに重点をおき、それ以外の研究組織については国の関与をなくし各大学で設置改廃できるようにする。科学技術・学術審議会学術分科会の研究環境基盤部会(部会長=佐々木毅・学習院大学教授)は5月27日、「学術研究の推進体制に関する審議のまとめ―国公私立大学等を通じた共同利用・共同研究の推進」をとりまとめた。文部科学省では、今年中には全国の附置研やセンターなどから申請を受け付けて、全国共同利用型の拠点組織か否かの審査を始める予定。
大学共同利用機関や国立大学の全国共同利用型の附置研究所等を拠点として行われてきた共同利用・共同研究は、研究者コミュニティの意向を反映した運営によって、全国の研究者の知を結集する日本独自の優れたシステムである。
国立大学の法人化によって、国立大学における研究組織の設置改廃や学内における予算配分は、基本的に各法人の判断で、自主的・自律的に行うことになり、大学独自の新たな研究組織が生まれるようになった。
一方、附置研究所・研究施設については、法人化以前は法令によって設置され、国立学校特別会計から研究所・施設ごとに予算が配分されてきたが、法人化後は、大学全体の資源配分の中に位置づけられることになった。そのため、国全体の学術研究の発展の観点から必要な研究の推進が困難になる可能性が指摘されている。
今回の報告書では、こうした現状を踏まえた上で、大学の枠を越えた共同利用・共同研究の拠点組織等は、国全体の学術研究の発展の観点から、国として重点的に整備を進め、共同利用・共同研究拠点以外については国立大学の付置研究所に対する国の関与を廃止し、各大学で自由に設置改廃できるようにする方針を打ち出した。
その一方で、一分野一拠点という全国共同利用型附置研究所等の原則を緩和し、研究分野によっては、一定の役割分担のもとで複数の拠点を設けて相互に連携を図ったり、一定の地域においてその地域の研究者が結集する拠点を設けることで地域の学術研究の活性化とレベルアップを図ったりするなど、柔軟な形態を可能にする。また国立大学だけでなく、公・私立大学にも設置できるようにする。
さらに分野の特性等の応じて、従来のような固定的な組織ではなく、ネットワーク型の拠点も認める。例えば、特定の国公私立大学の研究所等が中心となって、他の研究組織とネットワークを形成する形態や、大学共同利用機関法人に特定のテーマの研究を推進する次元付きのヴァーチャルな研究拠点を設置し、国公私立大学の関連の研究者が所属機関に在籍したまま一定期間拠点に参加する形態などが考えられるという。
またそうした拠点の条件として、開かれた運営体制を整備し、運営に外部研究者の意見を反映することや、共同研究を行う際は国公私立大学等の研究者に公正に採択すること、外部研究者への支援体制を整備すること、情報提供・研究成果の積極的な発信を行うこと、拠点組織と他の大学との間での人材の流動性を確保すること、人材育成と研究の活性化のため若手研究者の参加を積極的に推進すること、国際的な共同研究の実施とそのための環境や仕組みを整備していること、研究者コミュニティによる高い評価を得ていることなどをあげている。
新たに共同利用・共同研究拠点を形成する際には、研究者コミュニティからの要請に基づいて大学等が計画案を策定し、学術分科会が妥当性を審議する。審査をパスして共同利用・共同研究拠点に選ばれれば、各大学内の優先順位とは別に国としての財政措置が受けられる。国立大学であれば運営費交付金の特別教育研究経費を配分し、私立大学等の場合は、現在審査中の「人文学及び社会科学における共同研究拠点の整備の推進事業」をはじめとする委託費等で支援するという。 ※ ※ ※ 現在、国立大学には60附置研究所と383研究施設が設置されている。そのうち、全国共同利用のものは附置研究所では20カ所、研究施設は28カ所ある。これらの拠点も審査を受けなければならないが、問題になるのは残りの395組織だ。
審査をパスし新たな共同利用・共同研究拠点として位置づけられれば、財政支援は保証されるが、もし通らなければ組織存続の危機になる。特に今回の報告の背景には、次の運営費交付金算定ルールにおける予算の重点配分があるため、各大学にとっても自分たちのメリットにならない組織は廃止される可能性が高い。(科学、6月6日号1面)
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