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情報通信資本の地域経済への影響、全都道府県でプラスに寄与
IT】発信:2008/07/28(月) 17:47:17  

〜平成20年情報通信白書で明示〜

  総務省がまとめた平成20年情報通信白書によると、パソコンや電気通信機器、ソフトウェア等の情報通信資本が、日本国内の全ての都道府県において地域経済の活性化に対し、プラスに寄与していることがわかった。経済活動に対する情報通信の効果を、数値的な分析により明示した。また、各都道府県におけるユビキタスネットワークの進展状況をユビキタス指数で表し、都道府県ごとにばらつきがあること等も明確にした。白書ではそのほか、情報通信産業の成長と国際競争力の強化と、ユビキタスがもたらす新たな国民生活について言及している。

  今年の情報通信白書(情報通信に関する現状報告)では、特集テーマに「活力あるユビキタスネット社会」を掲げ、ユビキタス化の進展と経済活動のグローバル化が地域経済、情報通信産業の成長と国際協力、国民生活に与える影響について調査・分析した結果をまとめた。

  まず情報通信による地域経済の活性化については、各都道府県のユビキタスネットワークの進展状況をユビキタス指数で表示し、2000年から2005年の間に東京都では7.6倍の伸びを示したのに比べ、青森県では4.7倍にとどまっているなど、都道府県ごとに進展状況のばらつきが見られることを明示した。

  ここではユビキタスネットワークの進展を、利用者のすそ野拡大(普及の拡大)+利用機会の増大・利用形態の多様化(利用の深化)としてとらえ、ユビキタス指数を、普及の拡大(固定電話加入契約数、移動体通信加入契約数、パソコン世帯普及率、インターネット人口普及率、ブロードバンド契約数という5系列)と、利用の深化(情報流通センサス選択可能情報量、企業におけるテレワーク実施率、ソフトのマルチユースの割合という3系列)の合計8系列により算出した。

  また、同期間における都道府県別の実質県内総生産成長率平均値の要因分解を行い、都道府県別の実質県内総生産成長に対し、情報通信資本によるネットワーク経済性および利用面の効果が、全都道府県でプラス効果を与えていることを明らかにした。寄与率が5割を超える都道府県は35に上る。この寄与度は、2011年には更に高まると予測している。

  ここでいう情報通信資本は、コンピュータ(パソコン等)とその周辺機器、電気通信機器、事務用機器(FAX等)、電気通信施設建設(交換機等)、ソフトウェアである。それが経済成長に与える効果について、ここではユビキタス指数を乗じた情報通信ストックの寄与度で推計した。

  情報通信による地域経済の活性化としては、そのほかに全国自治体(市区町村)におけるICTシステム活用状況などの分析結果などを示した。行政分野((1)福祉・保健 (2)医療 (3)教育・文化 (4)産業・農業 (5)交通・観光 (6)行政・サービス (7)住民交流 (8)防犯・防災の8分野)ごとに、合計55システムの機能や導入時期に応じて得点化してICT活用指標を作成した結果、活用が進んでいない自治体の多いことがわかった。しかし、先進的取り組みを行う一部の自治体も存在する。

  得点は満点が550点であり、最高点は430点(神奈川県藤沢市)であった。平均点は80.4点。最低の0点の自治体もあった。
 
  次に、情報通信産業の成長と国際競争力の強化については、実質GDP成長率に対する情報通信産業の寄与率が平成18年で37.0%となっており、経済成長への影響が大きいこと、また情報通信関連の日本市場の大きさは世界市場の1割程度で、かつ成熟度が高く成長率も鈍化していることから、日本のICT産業の成長を持続していくためには、今後成長が見込まれるアジア太平洋や中東・アフリカ・東欧・中南米市場等への展開が重要なことなどを指摘した。

  情報通信における日本の競争力の現状を分析した結果では、日本企業は薄型テレビやDVDレコーダ等の映像機器関連、コピー機、オプトエレクトロニクスデバイス(センサ、レーザなど)に強みがあるとした。モバイル通信分野では欧州企業、企業向けルータや情報システム関連では北米企業が強い。

  輸出額シェアではいずれの製品も中国のシェアが高く、世界の生産拠点としての地位を中国が確立している状況だと分析している。

  ユビキタス化がもたらす新たな国民生活については、国民の情報通信の利用状況について調査・分析した結果を示した。

  例えば、ウェブサイト利用の世代間格差は、ショッピングでは小さいのに対し、映像・音楽の視聴では大きいことから、ショッピングについては各世代で利用が定着しつつあるが、映像・音楽の利用は今後さらに拡大すると想定した。

  またインターネットで商品購入する人の割合が急増しており、例えば旅行・チケットではその利用割合が店頭購入する人の割合を上回り、音楽・映像はその割合が3割に達するなど、店頭販売を脅かす状況になりつつあるとしている。(科学、7月18日号1面)



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