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世界最大規模のヒトタンパク質発現用クローンの提供開始
【バイオ】発信:2008/12/18(木) 16:37:58
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〜ポストゲノム研究の重要な研究資源、NEDO等が作製して提供〜
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、約2万2000個といわれるヒト全遺伝子のうち70%程度に相当する約1万5000種に対応する、世界最大規模のヒトタンパク質発現用クローンを作製して、希望する国内外の研究者等への提供を開始した。
これは「ヒトGatewayエントリークローン」と呼ばれる、タンパク質合成のための中心的なタンパク質発現リソースを提供するもので、タンパク質の相互作用研究、創薬につながる化合物スクリーニングへの利用、iPS研究など、基礎から応用に至る幅広いポストゲノム研究に使える重要な研究資源である。産業技術総合研究所(産総研)、JBiC(社団法人バイオ産業情報化コンソーシアム)および製品評価技術基盤機構(NITE)等との共同研究成果であり、同クローンはNITEから有料で入手できる。
今回は「ヒトGatewayエントリークローン」について、2万1485個のヒトcDNA(ゲノムDNAから不要な配列を除いたDNA)におけるORF領域(タンパク質をコードしている遺伝子上のDNA領域)をPCRで増幅し、GatewaypDON201ドナーベクターと組換え、N型1万2754個とF型2万521個の総計3万3275個を作製した。
タンパク質の生産には、この「ヒトGatewayエントリークローン」をGateway発現ベクターと組換えをして、Gateway発現クローンをつくり、そのクローンをもとにタンパク質合成する。
特に、インビトロ(生体外での)メッセンジャーRNA(mRNA)作製の鋳型としたのが特徴であり、PCRで作ったDNA断片を鋳型としてmRNAを合成し、これをコムギ胚芽抽出液と混ぜてタンパク質を合成することができる。
これにより、DNA組換えからタンパク質合成までの過程を全てインビトロで行えるようにし、ヒトの網羅的なタンパク質を簡便かつハイスループットに合成することが可能になった。 このようにして1万3364個の「ヒトGatewayエントリークローン」から、タンパク質合成を試みて合成効率を調べた結果では、程度の差はあるものの基本的に全てのタンパク質が合成されることを確認した。
作製した 「ヒトGatewayエントリークローン」は、NITEバイオテクノロジー本部生物遺伝資源部門から有料で入手できる。価格は1クローンについて、大学・教育機関・国公立試験研究機関の場合が1万5750円、民間試験研究機関が3万1500円(いずれも税込)。また同クローンの情報が閲覧できるヒト遺伝子・タンパク質データベースのWeb公開も同時に開始した(URLまたはURL)。
また今回の研究成果の詳細は、科学雑誌Nature Methods12月号に掲載された。(科学、12月5日号1面)
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