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水温上昇でアマモ短寿命に、水質・魚の生育状況悪化を懸念
バイオ】発信:2009/06/19(金) 16:54:03  

  港湾空港技術研究所海洋・水工部の細川真也研究官、桑江朝比呂チームリーダーらは、沿岸砂泥地に自生する海草『アマモ』が高い水温下では早く枯れてしまうことを突き止めた。欧州科学誌・Oikosに掲載された。

  アマモは、日本各地の水深1〜数mの沿岸に分布している顕花植物。魚などに住処を提供するとともに食料を供給、また水質浄化の面でも沿岸の生態系、環境において重要な役割を持つ。戦後、海岸の埋め立てや水質汚濁など人間の経済活動の拡大で、アマモが群生するアマモ場の多くが失われてしまった。沿岸環境の変化は、そのエリアの漁業資源が変化してしまう要因にもなりえる。近年、生態系における重要性が再認識され、アマモ場を回復させる活動が、行政やNPOにより全国的に推進されている。

  アマモ場の衰退は、水質悪化により海中に射し込む光が減衰したり、底質が変化するなど様々な要因が考えられるが、実際の海中では、その要因が複合的に関わっているため、正確な要因や生育に及ぼす影響を特定することは難しかった。

  研究チームでは、実際の海中環境に近い条件でアマモを育てることができる水槽を製作した。1年かけてアマモの生育状態を観察。特に、強い影響を及ぼすことが分かっている光と、水温に焦点をあて調査したところ、水温の変化の方がアマモの葉の寿命に大きく影響することを見出した。アマモの葉の寿命は、冬の低い水温下に比べ、夏の高い水温下では約半分程度になってしまった。葉の寿命が短くなることは、葉の枚数が減ることとほぼ同義で、光合成の効率低下は、生育にも大きく影響する。

  地球温暖化や海流の変化などにより、日本沿岸の水温が上昇してしまうと、アマモのような海草が日本では生育できなくなる可能性がある。それは同時に沿岸の生態系にも多大な影響を及ぼしかねないことを示唆している。(科学、6月5日号2面)



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