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触覚が温度知覚に影響する錯覚を発見
【その他】発信:2009/07/13(月) 11:28:51
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〜不思議な温度感覚、そのメカニズムを研究〜
『人の温度知覚は触覚で変わる』。そうした人の温度感覚の不思議について、NTTコミュニケーション科学基礎研究所(CS研)が研究している。まずは体験して見て下さいと言うので、3枚並べた金属板に右手の人差し指、中指、薬指を触れて温度をどう感じるか試してみた。
最初は真ん中の金属板に中指を接触させる。この金属板は指と同じ温度に設定してあるので、触っても中指は温かく(あるいは冷たく)は感じない。
次ぎに、中指の両側にある温かい(冷たい)金属板に人差し指と薬指を接触させると、暖かくない(冷たくない)金属板に触れている中指が何故か温かく感じるのである。
今度は人差し指と薬指を両側の温かい(冷たい)金属板に接触させ、次ぎに真ん中の指と同じ温度の金属板に中指を触れる。すると、両側の人差し指と薬指は温度が少し低く(少し高く)感じるようになり、中指もそれと同程度の温度を感じるようになる。
さらに、人差し指と中指で左側と真ん中の温かい(冷たい)金属板に触れ、薬指を指と同じ温度の右側の金属板に触れると、3本の指が同一の温度を感じるようになる。
これは明らかに“錯覚”である。この研究に取り組むCS研の研究者は「対象物に触ったときの温度感覚というのは、物理的な温度だけでは決まらず、触り方も影響を与える」と説明する。つまり、3本の指で対象物に触るとき、それぞれの指に与える温度の組み合わせにより、温かいものに触れていない指まで温かく感じたり、温かいものに触れている指の温かさまでが弱まって感じたりする“錯覚”が生じるという。
CS研では「触覚で温度感覚が変わる」という、この錯覚の存在を発見して温度感覚と触覚の統合メカニズムを分析・研究している。この研究をさらに進めて、今後は対象物の手触りを認識する脳のメカニズムを明らかにしたり、その成果を温覚ディスプレイなど工学的な応用開発へつなげていきたい考えだ。(科学、6月26日号4面)
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